40.有島武郎研究会 全国大会

12月7日、「有島武郎研究会 全国大会」が、日本橋学館大学 柏キャンパスで開催され、全国の研究者の方々が参加されました。
有島武郎は、「或る女」「生まれ出づる悩み」などで知られる白樺派の作家です。(当文学館では、現在、彼の書「竹里館」(王維)を展示しております。)また、彼は、北海道ニセコに広大な農園を所有し、北海道を舞台とする小説「カインの末裔」を書いています。しかし、後に小作制度に疑問をもった彼は、大正11年、農場を無償開放し、当時の社会の大きな反響を呼びました。現在、北海道ニセコ町には、「有島武郎記念館」があります。今回の学会には、北海道から参加された研究者の方も多く、研究発表では、有島の北国での自然体験について質疑が飛び交うなど、活発な議論や意見交換がなされていました。

翌12月8日、研究会の方々が、我孫子文学散歩の途中、当館を訪れてくださいました。
一行のご案内役は、今年7月の「面白白樺倶楽部」で講師をしてくださった江種満子先生。

12月8日、文学館を訪問してくださった
「有島武郎研究会」の方々
クリックで拡大します
(文教大学教授・先生には、来年3月の「面白白樺倶楽 部」で再度講師をお願いしてあります。志賀直哉の長編「暗夜行路」をとりあげていただく予定。)また、当館スタッフ・西村も同行させていただき、武者小路実篤邸、柳宗悦邸、志賀直哉邸跡、と当時の白樺派文人が集い、暮らした地を歩きました。

神戸大学名誉教授・西垣勤先生始め、そうそうたる白樺派研究者の方々に、展示品をご覧いただけたことは、本当に光栄なことでしたし、また、専門家の方々から見た貴重なアドバイスや、励ましのお言葉を頂戴することができました。
一行の中のおひとり、韓国からの留学生である金さんは、現在金沢大学の研究生です。韓国の美術に魅せられ、その保存に力を尽くした、柳宗悦・兼子夫妻の研究をなさっているとのことで、柳宗悦邸を訪れ、その後、当館音楽室で兼子の歌声(CD)を聴き、大変感激してくださいました。

皆様方のお話をうかがって、我々スタッフもさらに勉強を重ね、より良い展示・企画をしていかなければいけないと、思いを新たにしております。