136. 新年のご挨拶

志賀直哉67歳(昭和24年12月8日 坂巻たかさん宛裏書)
志賀直哉67歳(昭和24年12月8日 坂巻たかさん宛裏書)
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新年おめでとうございます。 皆様にはよき年をお迎えのことと存じます。

昨年は、「志賀直哉夫妻我孫子転居90年展」を開催し、文化勲章受章作家阿川弘之氏による記念講演会ほか連続講演会、また「白樺派文人がなぜ手賀沼に来たのか」について探るサブテーマも引き継いで実施いたしました。おかげさまをもちまして大変好評裡に終了しましたことを、厚く御礼申しあげます。

また昨年一月より当白樺文学館に移設しました「多喜二ライブラリー」の活動としては、白樺文学館多喜二ライブラリー主催で過去2回にわたり開催の小林多喜二国際シンポジウムが、昨秋11月中国・河北省の河北大学の主催で第三回目が開催され、予想をはるかに上回る成果と反響を残して終了いたしました。多喜二ライブラリーは日本での事務局として、日本から参加の多くの研究者、学生を支援し、幅広く小林多喜二文学の研究発表・討論、日中両国学生交流会などの諸活動を展開しました。日本が起点となった小林多喜二の国際シンポジウムは中国へ、さらに今年の4回目と引き継がれての国際シンポジウム開催が期待されるところです。昨年開催のシンポ報告集『中国 小林多喜二国際シンポジウム論文集』(仮題)は、早春の刊行をめざし編集作業に入っています。

昨年は、皆様より格別なるご支援を賜り、大変充実した年となりましたことにあらためて深く感謝申し上げます。
当館も、2006年1月19日には開設満5年を経過し6年目を迎えることとなり、ボランティアスタッフとともに、今年も皆様に愛される、小型ながら新しい特色のある文学館つくりを目指し、さらに力を合わせて努力いたしたいと存じますので、引き続きご支援とご協力をお願い申し上げます。

今年は世界的陶芸家で我孫子にゆかりの「バーナード・リーチとその仲間」(仮称)の企画展示会を開催予定ですのでどうぞご期待ください。
最近、志賀家我孫子時代から、京都、奈良へ同行した地元出身のお手伝いさん、旧姓坂巻タカさんのご親族から提供された貴重な写真(写)を入手いたしました。いつも身近な動物、とりわけ犬を愛した志賀直哉の一面が偲ばれる、仔犬(玩具)を手にした貴重な珍しい写真を掲載いたしました。坂巻さん宛てのお手紙の写し(部分)とともに現在館内にて展示中です。

皆様にとりまして、2006年が輝かしい希望と幸せと大いなる飛躍の年となりますよう心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。

2006年 元旦  白樺文学館館長 佐野 力